進化するユニフォームの機能性

看護師のユニフォーム事情

近年、デザイン性の高いユニフォームが次々と登場しています。ただ、かわいいさだけでユニフォームを選ぶと、実際着てみたら着心地が悪かった…なんてことになりかねません。ユニフォームに重きを置くなら、デザイン性はもちろん、機能性にも目を向けることが大事です。

最新ユニフォーム事情

2011年あたりから、メディカルウェア市場に有名スポーツブランドが次々と参入しています。アスリートの激しい運動を支えるスポーツウェアのノウハウが、同じく運動量の多い医療従事者のユニフォームに活用できるためです。各社がスポーツ分野で培った技術を活かし、機能性の高いユニフォームを制作しています。もちろん既存のメディカルアパレルや老舗の白衣メーカーも、次々と新しいユニフォームを発表しています。高い機能性とデザイン性を両立させるべく、有名アパレルブランドとのコラボユニフォームなども登場。ニッチながら、メディカルウェアの市場規模は拡大しています。新しい技術が次々と登場しているため、気になる人は定期的にチェックしましょう。

独自技術で動きやすさアップ

看護の現場では、患者を抱える、腕を上げる、しゃがむなどの動作を頻繁に行います。そういった動作をストレスなく行えるよう、各社が工夫をこらしています。大手スポーツメーカーでは、解剖学や3DCGを用いた動作解析を元にユニフォームを設計。機能素材を独自の技術で裁断し、動いた際のウェアの引きつれや圧迫感の少ないユニフォームを実現しています。今後はユニフォームのカスタムオーダーシステムの導入が検討されており、病院独自のユニフォーム制作が容易になる可能性もあります。大手白衣ブランドでは、人体・皮膚の解剖分析と衣服理論を用いて動きやすさを追求。動きやすさはもちろん、シルエットの美しさも備わったユニフォームを制作しているのが特徴です。商品ラインナップが豊富で、妊娠中の看護師のためのマタニティウェアも販売しています。ユニフォームの専門メーカーは、ストレッチ性と制電機能を両立したユニフォームをリリース。作業はもちろん、着脱のしやすさにもこだわっています。また、軽量化により、着心地のよさを追求している点も特徴です。

看護師にうれしい機能続々

運動量が多い看護師が気になるのが、汗染みやニオイなどでしょう。こうした看護師の悩みを軽減するべく、通気性の良い素材や汗染みができにくい素材、ニオイの元を分解する素材、抗菌性の高い素材などが続々登場しています。また、ユニフォームは頻繁に洗濯する必要があります。消毒・漂白を繰り返すと、色褪せや素材の劣化が発生してしまいがちです。素材によっては毛玉が発生してしまうケースもあるでしょう。そこで各社は、色褪せや塩素消毒に強い、耐久性のあるユニフォームの開発にも力を注いでいます。クタクタシワシワのユニフォームで働きたくない人は、素材の強度もしっかりとチェックしましょう。